■キッチン
(SE)加那、キッチンで必要な料理道具を出している。
加那「今日は伯母さんの料理教室が休みだから、このキッチン、好きに使っていいって。」
(SE)彼女「料理教室のキッチンってやっぱりすごいね……。」
加那「家の一部を改装しているから、アットホームで居心地いいでしょ~? 僕、ここが大好きなんだ~。」
(SE)彼女「そうなんだ~。」
加那「道具も材料もそろってるから、身支度して始めようか。」
(SE)彼女「私、お菓子作りってあんまりやったことない……。」
加那「大丈夫、僕いっつもここでお菓子作ってるから、君はお手伝いだけしてくれればいいよ。
今日はスコーンを焼きま~す。じゃあ、エプロンと三角巾つけてあげる~。こっち向いて?」
(SE)加那、身支度を手伝う。
加那「はい、これでオッケ~。すっごくかわいい! じゃあ、オーブンを温めてる間に、
材料を混ぜちゃおう。」
(SE)加那、小麦粉などを計量してボウルに入れていく。
加那「はい、これ混ぜて~。」
(SE)彼女、ボウルの中身(小麦粉とバターなど)を手で混ぜていく。
加那「じゃあ、牛乳入れて、また混ぜて~。」
(SE)彼女、言われた通りに材料を混ぜる。
加那「大体いいかな~。じゃあ、ここ生地を広げて、めん棒で伸ばして……と。」
(SE)彼女、生地をめん棒で伸ばしていく。
加那「これくらいかな~。はい、じゃあこの型で抜いて~。」
(SE)2人で生地を型抜きしていく。
加那「できた~。オーブンに入れてくるね~。簡単でしょ? 焼けるまで隣の試食室で待ってて。」
■試食室
(SE)加那、スコーンを持って試食室に入ってくる。
加那「お待たせ~。すっごくおいしそうに焼けたよ~。ケーキスタンドにスコーン乗せると、
雰囲気出るよね~。」
(SE)加那、スコーンを乗せたケーキスタンドをテーブルに置く。
加那「冷めてもおいしいんだけど、せっかくだから焼き立て食べよう~。付け合せのジャムやクリームもたくさんあるよ~。」
(SE)彼女「私、お茶淹れるね。」
加那「お茶淹れてくれるの? ありがとう~。」
(SE)彼女、紅茶を淹れる。
加那「じゃあ、食べよっか。いただきま~す。」
(SE)2人、スコーンを皿にわけて食べる。
加那「おいし~い! いつもより断然おいしい! やっぱり君と一緒に作ったからかなぁ。」
(SE)彼女「本当においしい!」
加那「ね? おいしいよね~? あ~しあわせ~。」
加那「君はかわいいし、スコーンはおいしいし、しあわせすぎてとろけちゃいそう……。」
(SE)彼女「加那くん、大げさだよ。」
加那「大げさじゃないも~ん。僕、君と付き合ってから、楽しいが倍くらい増えた気がしてるんだ~。
だから、君が一緒にいてくれる事を当たり前って勘違いしないように、せめて、僕はこんなにしあわせ
なんだよ~って事は、いつも君に伝えようと思ってるの。」
(SE)彼女「私も加那くんと一緒にいるといつも楽しい。」
加那「本当に? うれしいな~。いつも2人が楽しい気持ちでいられるといいね~。」
(SE)彼女「そうだね~。」
加那「次は何作ろっか~? どれ作りたい?」
(SE)加那、近くにあった料理本を彼女に見せる。
加那「お菓子は今日作ったから、今度はご飯がいいな~。作ったことないメニューないかな~。」
(SE)彼女、本を見ながら
「ベトナム料理って、お店では食べるけど、家で作ったことはないかも……。」
加那「ベトナム料理! いいかも~。カオマンガイとかバインセオなら作れそうだし、おいしそう~。」
(SE)彼女「うん!」
加那「そういえば、学校の近くに有名なベトナム料理屋さんがあるの知ってる?今度そこに行ってみようよ。作り方とか参考になるし、コツとか教えてもらえるかも!」
(SE)彼女「行ってみたい!」
加那「じゃあ、次のデートはそこで決まり! 楽しみだね~。」